2011年05月14日 (土)

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以下、映画『明日に向って撃て!』
『ブラック・スワン』『SP -革命篇-』のネタバレを含みます。

久しぶりに映画見てきました。
13 日に“午前十時の映画祭”で『明日に向って撃て!』、14 日の TOHO シネマズデーに『ブラック・スワン』『SP -革命篇-』の計 3 本。

明日に向って撃て! [★★★★★]

多分幼稚園くらいの頃だったと思うんですが、リバイバルか日曜洋画劇場か、パパンとこの作品を見てたんですな。今思うと純真無垢な幼稚園児にどんな映画見せてんだって話ですが。だって列車・銀行強盗ですよ主人公。人もガンガン殺してるワルモノっすよ。
まあ話を理解してたのかどうかは怪しいものの、それでもラストシーンは強烈だったらしく。小さいわしはパパンに「あの 2 人はどうなったのか」しきりに聞いていたのだそうな。
あとサンダンスの早撃ちのマネをしてた記憶もあります。

その十数年後、ビクター社製 VHS ヴィデオデッキなる家電が遂に我が家にも導入される運びとなり、さらには“レンタルビデオ屋”なる超ナウいショップが宮崎の片田舎にも出現。その記念すべきレンタル第 1 作目として借りてきたのもこの作品。ちなみに 2 本まで OK というルールで、あとの 1 本は当時の新作『ラビリンス』。デヴィッド・ボウイのもっこりがステキ。
そんな思い出深い作品。

以前は「2 人を見捨ててアメリカ帰っちゃう先生は薄情者だ!」と憤ってたものだけど、今見ると先生、あらかじめ “2 人が死ぬところは見ない”と言ってますな。ボリビアまで刺客が来てしまった以上もうダメだろう、と。彼女が去ったことで 2 人も覚悟を決めた感があり。
西部を荒らし回った悪党が逃亡先の南米で、しかも最後“馬泥棒がバレて”撃たれる、っていうストーリーも実に良い。落ちるところまで落ちて、でも最後の最後まで抵抗するんだけど、結局蜂の巣。よくある撃たれたアトの「ちッ……ヘマしちまったぜ……」的な演出も一切ナシ。切って落としてはい終了。主人公なのに実に下らない死に方。夢も希望もありません。
『2 人のやってきたことを考えれば当然だろう』という気持ちと、『しかしあとほんの僅か慈悲があってもよいのでは』という気持ちがない交ぜとなった、裁判員に選ばれ審理に参加した時のような感情を持つことが出来ます。

ブラック・スワン [★★★☆☆]

「ああ、もったいない……」が見終わった直後の感想。
最初の方はほんと、全くソソられない“いい子ちゃん”だったのに、主役の重圧から幻覚を見始めて以降 ―― 次第にいいカンジのバレリーナになっていくわけです。紹介文には『サイコスリラー』って書いてあるけどぶっちゃけそうカテゴライズするほど怖くないし、これは彼女の成長記録じゃない? 『表現者は狂気を食むようになってからが一人前』的な。ああいう舞台に主役として立つ人間はネジが数本ぶっ飛んでないとやってけないゾ☆ と。
で、あんな結果になって ―― 「ああ、もったいない」。
あのまま行けば素晴らしいバレリーナになった事だろうに!

大部分に於いてどこまでが現実でどこからが彼女の幻覚妄想か判らないし、またそれを問うような映画ではないのも判ってるんですが ―― ママがちょっとかわいそすぎないか。確かに彼女にとって抑圧存在であり、(ケーキを捨てようとした所とか)若干性格に難があったりもしたんだろうけど、壊れていく彼女の身を案じたのは本心からだと思うし。
ラスト直前のあのシーンで 2 人とも救われたのだと思いたいです。

トウシューズの裏にナイフで傷を付けたり、霧吹きで水を拭きかけたり。そう言った細かい描写が随所にあって良いですね。
あとダンスシーンの息づかいが○。カメラワークと相まってほんとうに間近に聞こえます。
最初の頃の全く面白みのないダンスシーンはさすがオスカー取った女優さん。無表情。不感症。
一転、○○○○を○してからの彼女はもう。たまんないス (*゚∀゚)=3 直後、冷静に黒のメイクをし始めるところは心底ぞっとしたス。んでこれこそが彼女の本質だったのだろうと。持ってないモノは出せないんだから。持っていると感じたからこそ振り付け師の人も彼女を選んだのだろうし。
自身に幻覚を見せ、最終的にああ仕向けなければならなかったほど、鎖が頑丈だった。それはきっとママのせい。
せっかくその鎖を外す術を手に入れたのに……。
返す返すももったいない。

SP -革命篇- [★★★☆☆]

『野望篇』があんなだったからどうかなー? と思ったけど、面白かったス。ていうかこれ『野望篇』いらなくない? こっちだけで 1 本作った方が売れたんじゃ?

『野望篇』でも感じたことだけど、“追いかけっこ”のシーンが冗長ではないか。今作では井上 vs. 尾形。互いに何度殺すチャンスあったか。あと尾形さん、バトル中はマジで井上殺そうとしてたのに、気を失った井上撃たないで先行っちゃうし。
井上もマジで殺されそうになってたのに最後の最後まで撃たないし。
でも撃ったので評価。

井上のバトルシーンは全編格好良かった!
殴る蹴るじゃなく関節メインってのも実に玄人好み。
しかしちょっと組んだだけで即関節に持って行けるって! 相当巧いように見えますな!

以下気になった箇所。
尾形の息のかかった SP 連中の態度。なんでこっち睨んでるの? 邪魔なのは判るけど、井上のカンの鋭さは知ってるんだろうから、不審に思われないよう普通にしておくべきじゃないか。
見張りの気を引く作戦の稚拙さ。……即通報されてアウトだと思います。
窓からカーテン垂らして階下に降りるところ。議事堂の外も監視されてると考えない?

ストーリーはおおむね予想通り。
彼が原因で失敗するんだろうなというのは『野望篇』で判ってたし。
「え、○○なのに?」という驚きはあったけど。
でもああ言ったあとすぐああなっちゃうと疑われないですかね。